佐伯祐三〜郵便配達夫

この絵をご記憶の方も多いと思います。　佐伯祐三、1898年大阪府に生まれ、1918年東京美術学校洋画科予備科に入学、1924年26歳でパリの土を踏んでます。　佐伯祐三の残された作品の量と質を考えた時、画家としての生涯はあまりにも短かったと思われます。　あまりにも有名なこの”郵便配達夫”、晩年の作品ですが力強いタッチとそのシャープな線、そしてかがゆくばかりの油絵の色、素晴らしいの一言しかありません。　この作品は、祐三がたまたま階段を降りて買い物に行こうとした時、この美しいヒゲの郵便配達夫に会ったそうです。　翌日、彼の半身像を油絵とガッシュで描き、その翌日には全身像を仕上げていたと言います。　この頃の祐三は、体調を崩し戸外には出られない状態だったそうです。　自身の最後を悟ったような悲痛なまでの気迫が感じられます。　しばらくして、結核と神経髄弱がひどくなり郊外の精神病院で、1928年8月16日に亡くなってます。

この絵は大阪市が所有していますが、なんとこの絵が今、大阪中之島にオープンした美術館で今観ることができます。　早速行ってきました！　大阪中之島美術館は約六千点の美術品を所有しており、2月2日にいよいよ開館、開館記念美術展として　

2月2日〜3月21日に「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」開催

ユトリロ、マリーローランサン、そしてモディリアニと目も眩むほどの名画の数々、素晴らしかったです。

後、実はこの美術館は大阪大学医学部基礎校舎の跡地に建てられてます。　私の母校ですが、ちょうど50年前この地で大学受験をし、そして受験発表をこの地で確認しました。

時間の経つのが早いこと！　思い出の詰まった空間、なんとも感慨深い時間を過ごしました。

徳島県ランキング←手塚治虫も阪大医学部の先輩、彼もこの空間にいたわけです。　ある意味、ブラックジャックの生誕地とも言えます。