2012年 01月 19日
尿潜血陽性の意味は? |
みなさん、会社の検診、あるいは人間ドックなどで、検尿の結果、
”尿潜血反応が陽性に出ています。 精密検査を受けてください。”
と言われたことはありませんか?
たくさんの方の検尿をするときには、テープを使って尿の異常を簡易的に調べます。 通常は、尿PH、尿蛋白、尿糖、尿潜血、ケトン体、ウロビリノーゲンなどが検査されます。
今回は、尿潜血陽性の意味について考えます。
泌尿器科の基本検査は、検尿ですが、私たち泌尿器科医は、テストテープの結果より、尿沈渣(にょうちんさ)所見を重要に考えます。 尿沈渣とは、尿を遠心分離器にかけたときに沈殿してくる赤血球や白血球、細胞、結晶成分などの固形成分のことをいいます。 これらを顕微鏡で観察し、尿沈渣の数の増加や有無を調べて、腎臓などの異常の診断や病状の経過観察を行います。
例えば、膀胱炎が疑われた場合、尿沈渣では、炎症所見として、たくさんの白血球が認められます。
程度の差はありますが、たくさんの細菌が泳いでいるのを確認することもあります。 この場合、尿培養をすることによって、どんな細菌で起こっているかを突き止めることができます。
では尿潜血陽性の場合の、尿沈渣はどうなのでしょう? 尿沈渣で、多くの赤血球を認めた場合は、尿路での出血があることの証明になります。(下の沈渣の写真に、いっぱいある丸いのが赤血球です。)
しかし、尿潜血が陽性でありながら、尿沈渣で赤血球が見られないことは、よく経験されます。
すなわち、この場合は、潜血反応が陽性に出たというだけで、出血しているわけではありません。
よって何ら心配するような病気はないと考えられます。
このように尿沈渣を調べることによって、いろんなことがわかります。
しかし、おしっこに血が混じるのには、必ず原因があります。 膀胱がん、腎臓がん、などの怖~い病気、また尿管結石などの痛~い病気、いろいろあります。
気になる方は、是非一度、泌尿器科で検尿そして尿沈渣を調べてもらってください。 決して恥ずかしかったり、痛かったりする検査ではありませんので、是非ご相談ください!
←寒い日々が続きますが、暖かくして風邪をひかないよう頑張りましょう。
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たくさんの方の検尿をするときには、テープを使って尿の異常を簡易的に調べます。 通常は、尿PH、尿蛋白、尿糖、尿潜血、ケトン体、ウロビリノーゲンなどが検査されます。
今回は、尿潜血陽性の意味について考えます。
泌尿器科の基本検査は、検尿ですが、私たち泌尿器科医は、テストテープの結果より、尿沈渣(にょうちんさ)所見を重要に考えます。 尿沈渣とは、尿を遠心分離器にかけたときに沈殿してくる赤血球や白血球、細胞、結晶成分などの固形成分のことをいいます。 これらを顕微鏡で観察し、尿沈渣の数の増加や有無を調べて、腎臓などの異常の診断や病状の経過観察を行います。
例えば、膀胱炎が疑われた場合、尿沈渣では、炎症所見として、たくさんの白血球が認められます。
程度の差はありますが、たくさんの細菌が泳いでいるのを確認することもあります。 この場合、尿培養をすることによって、どんな細菌で起こっているかを突き止めることができます。
では尿潜血陽性の場合の、尿沈渣はどうなのでしょう? 尿沈渣で、多くの赤血球を認めた場合は、尿路での出血があることの証明になります。(下の沈渣の写真に、いっぱいある丸いのが赤血球です。)
しかし、尿潜血が陽性でありながら、尿沈渣で赤血球が見られないことは、よく経験されます。
すなわち、この場合は、潜血反応が陽性に出たというだけで、出血しているわけではありません。
よって何ら心配するような病気はないと考えられます。
このように尿沈渣を調べることによって、いろんなことがわかります。
しかし、おしっこに血が混じるのには、必ず原因があります。 膀胱がん、腎臓がん、などの怖~い病気、また尿管結石などの痛~い病気、いろいろあります。
気になる方は、是非一度、泌尿器科で検尿そして尿沈渣を調べてもらってください。 決して恥ずかしかったり、痛かったりする検査ではありませんので、是非ご相談ください!
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by utunomiy
| 2012-01-19 16:31
| 泌尿器科